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所得控除
1.所得控除とは
所得税では、担税力に応じた負担となるよう、多面的な配慮からいろいろな種類の控除が認められています。
これを総称して「所得控除」といい、全部で15種類の所得控除があります。
  • 最低生活費の保障
    基礎控除、配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除
  • 社会政策的考慮
    生命保険料控除、損害保険料控除、社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除、寄付金控除
  • 特別の損失または支出に対する配慮
    医療費控除、雑損控除
  • 特殊な人的事情に対する配慮
    障害者控除、老年者控除<注>、寡婦(寡夫)控除、勤労学生控除
<注>老年者控除は、平成17年分の所得税から廃止されます。
2.所得控除の内容と計算
(1) 基礎控除 (6) 地震保険料控除 (11) 寄付金控除
(2) 配偶者控除 (7) 社会保険料控除 (12) 障害者控除
(3) 配偶者特別控除 (8) 医療費控除 (13) 老年者控除
(4) 扶養控除 (9) 小規模企業共済等掛金控除 (14) 寡婦(寡夫)控除
(5) 生命保険料控除 (10) 雑損控除 (15) 勤労学生控除
(1) 基礎控除
  納税者はすべて、基礎控除として一律に38万円を総所得金額等から控除します。
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(2) 配偶者控除
a.配偶者控除とは
  納税者が控除対象配偶者を有するときは、総所得金額等から一定額を控除することができます。控除対象配偶者とは、納税者と生計を一にする配偶者で、合計所得金額が38万円以下である者をいいます。
b.配偶者控除額
控除対象配偶者の区分
控除額
A.同居特別障害者である
 控除対象配偶者
ア.老人控除対象配偶者
83万円
イ.ア以外の控除対象配偶者
73万円
B. A以外の老人控除対象配偶者
48万円
C. AおよびB以外の控除対象配偶者
38万円
<注1>
同居特別障害者である控除対象配偶者
 
控除対象配偶者のうち、特別障害者に該当する者で「納税者」または「納税者と生計を一にするその他の親族」のいずれかと同居を常況としている者
<注2>
老人控除対象配偶者
 
70歳以上の控除対象配偶者
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(3) 配偶者特別控除
a.配偶者特別控除とは
  
  納税者の合計所得金額が1,000万円以下であり、かつ生計を一にする配偶者を有する場合、総所得金額等から一定額を控除することができます。
  平成15年度の税制改正により、平成16年分以後の所得税について、配偶者特別控除のうち、控除対象配偶者について、配偶者控除に上乗せして適用される部分(最高38万円)が廃止されました。
b.配偶者特別控除額
  
  • 配偶者の合計所得金額が38万円超40万円未満である者…38万円
  • 配偶者の合計所得金額が40万円以上75万円未満である者…38万円−(合計所得金額−38万円)*

    *「合計所得金額−38万円」は、その金額が5万円の整数倍の金額から3万円を控除した金額でないときは、5万円の整数倍の金額から3万円を控除した金額のうち、「合計所得金額−38万円」に満たない金額で最も多い金額
  • 合計所得金額が75万円以上76万円未満である者…3万円
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(4) 扶養控除
a.扶養控除とは
  
  納税者に扶養親族がある場合、総所得金額等から一定額を控除することができます。
b.扶養親族とは
  
  親族(配偶者を除きます)ならびに児童福祉法により里親に委託された児童および老人福祉法により養護受託者に委託された老人で、納税者と生計を一にする者のうち、その年中の合計所得金額が38万円以下の者をいいます。
c.扶養控除額(1人につき)
  
扶養親族の区分 控除額
一般の扶養親族
(0歳から15歳、23歳から69歳)
通常 38万円
同居特別障害者 73万円
特定扶養親族
(16歳から22歳)
通常 63万円
同居特別障害者 98万円
老人扶養親族
(70歳以上)
通常
  同居老親等
48万円
58万円
同居特別障害者
  同居老親等
83万円
93万円
<注1>
同居特別障害者である扶養親族
扶養親族のうち、特別障害者に該当する者で、「納税者」または「納税者の配偶者」もしくは「納税者と生計を一にするその他の親族」のいずれかとの同居を常況としている者
<注2>
老人扶養親族
70歳以上の扶養親族
<注3>
同居老親等
老人扶養親族のうち、「納税者」または「納税者の配偶者」の直系尊属(父母や祖父母など)で、かつ「納税者」または「納税者の配偶者」のいずれかとの同居を常況としている者
<注4>
特定扶養親族
16歳から22歳までの扶養親族
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(5) 生命保険料控除
  生命保険料控除とは、生命保険契約等または個人年金保険契約等にかかる保険料等を支払った場合に、一般の生命保険料と個人年金保険料の区分に応じ、一定額を限度として総所得金額等から控除することができるというものです。
  平成14年分以降は、保険期間の始期にかかわらず、その支払った保険料に係る保険契約の内容に応じて(契約先が生命保険会社であるか損害保険会社であるかを問わない)生命保険料控除もしくは損害保険料控除が適用されます。
◆一般の生命保険料控除の対象となる契約
1. 《保険金受取人》
  死亡・満期保険金の受取人を契約者(保険料等の払込みをする者)またはその配偶者、その他の親族<注>とするものが対象となります。
  <注>その他の親族とは、6親等内の血族および3親等内の姻族を指します(これらの親族であれば、必ずしも生計を一にしていなくてもかまいません)。
2. 《契約の種類》
  対象となる契約のうち主なものは、次のとおりです。
  a. 生命保険会社と契約した生命保険契約
  b. 簡易生命保険契約またはJAなどの生命共済契約
  c. 第三分野の保険契約で、生命保険会社または損害保険会社等と契約した身体の傷害または疾病に対する保険契約のうち、次の事由に基づいて保険金が支払われるもの
    身体の傷害または疾病に基づいて支払われる医療費等(医療費用保険、介護費用保険等)
    身体の傷害または疾病により就業することができなくなったこと(所得補償保険)
  ただし、保険期間が5年未満の貯蓄保険および財形保険は、生命保険料控除の対象とはなりません。
また、次に掲げる保険料については、生命保険料控除の対象にはなりません。
    一定の偶然の事故によって生ずることのある損害をてん補する旨の特約が付されている保険契約(第二分野の保険契約)に係る保険料のうち、その特約部分に係る損 害保険の保険料
    第三分野の保険契約の内容と第二分野の保険契約の内容が一体となって効力を有する一の保険契約に係る保険料
    第三分野の保険契約で保険期間が5年未満のうち、被保険者が保険期間満了の日に生存している場合、または保険期間中に災害もしくは所定の感染症により死亡した場合にのみ保険金が支払われるもの
◆個人年金保険料控除の対象となる契約
  「一定の要件<注>を満たす個人年金保険の保険料」が対象となります。また、入院保険金等の特約保険料は、個人年金ではなく一般の生命保険料控除の対象になります。
<注>一定の要件とは、次の要件をすべて満たし、かつ個人年金保険料税制適格特約を付加していることを指します。
  • 年金受取人は、保険契約者またはその配偶者のいずれかで、かつ被保険者と同一であること
  • 保険料払込期間が10年以上であること(一時払契約は除く)
  • 年金の支払方法が終身または受取人の年齢が60歳に達した日以後の日から、10年以上の期間にわたって定期に行うものであること
    *上記の他、被保険者が「重度の障害」に該当した場合に年金の支払いが開始される契約にあっては、10年以上(または終身)の期間にわたり年金を支払う定めがあること
◆ 控除額
  控除額は、次のようにして計算されます。控除される限度額は、一般の生命保険料控除と個人年金保険料控除ともそれぞれ最高50,000円(合計で最高100,000円)です。
【所得税の生命保険料控除額】
保険料の区分 年間正味払込保険料 控除額
A.一般の生命保険料だけの場合 25,000円以下 全 額
25,000円超
50,000円以下
年間正味払込保険料
 ×1/2+12,500円
50,000円超
100,000円以下
年間正味払込保険料
 ×1/4+25,000円
100,000円超 一律50,000円   
B.個人年金保険料だけの場合 上記Aと同様の方法により求めた金額
C.一般の生命保険料と個人年
 金保険料との 両方がある場合
Aにより計算した金額とBにより計算した金額金との合計額(最高100,000円)場合
<注1> 所定の要件を満たさない個人年金保険契約の保険料については、一般の生命保険料控除の対象となります。
<注2> 個人年金保険料控除の対象となった個人年金保険契約が特約付きの場合、その特約保険料は、一般の生命保険料控除の対象となります。

  配当金を保険料と相殺した場合には相殺後の保険料、配当金を現金により支払いを受けた場合には、保険料からその配当金を差し引いた金額が生命保険料控除の対象となります。

  配当金を保険会社に積み立てておく場合でも、約款の規定で引き出しができない場合を除き、実際に支払いを受けていなくても、積み立てられた時に支払いがあったものとして保険料から差し引きます。なお、配当金で保険金を買い増しする場合は、保険料から差し引く必要はありません。
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(6) 地震保険料控除
  損害保険料控除を改組し、平成19年分以後は地震保険料控除が適用されます。
(1) 居住者等の有する居住用家屋・生活用動産を保険または共済の目的とし、かつ地震等を原因とする火災等による損害に起因して保険金または共済金が支払われる地震保険契約に係る地震等相当部分の保険料または掛金の全額をその年分の総所得金額等から控除します(最高50,000円)。
(2) 経過措置として、平成18年12月31日までに締結した長期損害保険契約等(上記(1)の適用を受ける保険料等に係るものを除く)に係る保険料等については、従前の損害保険料控除を適用します(最高15,000円)。
(3) 上記(1)と(2)を適用する場合には合計で最高50,000円です。
<地震保険料のみ>
地震保険料の全額を所得控除
<地震保険料と長期損害保険契約等>
地震保険料と長期損害保険を所得控除
※保険期間が10年以上の満期返戻金のある契約で、平成19年1月1日以後にその契約の変更をしないもの
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